まだ「ゲストハウス」という言葉が日本ではあまり知られていなかった頃、私はバックパッカーとして世界を旅していました。
各国のゲストハウスで出会ったのは、国境を超えた本物の繋がりでした。
言葉が通じなくても笑い合い、お互いの国の話に夢中になり、時には一緒に旅をする。
「こんな場所を日本にも作りたい」
そう願い、2016年に大阪でゲストハウスを開業しました。
宿泊客同士が自然とつながり、情報交換が生まれる理想の場所でしたが、やがて宿泊施設の急増と価格競争の波に飲まれ、
「ランチより安い宿泊料金」で最高のホスピタリティを維持する難しさに直面。
コロナ禍を機に一度幕を下ろしました。
しかし、私の心から“旅人の居場所をつくる”という情熱が消えることはありませんでした。
転機が訪れたのはコロナ禍のある日。
何気なく訪れた西表島に心を奪われました。
特に東部はほとんど開発されておらず、夜は真っ暗。観光地らしい派手さはなく、代わりに朝日、海、夕暮れ、満天の星――何もない時間が最高の贅沢だと気づかされました。
通い詰めるうちに出会ったのが、ゲストハウス「島時間」。
オーナーの豊富な自然・歴史の知識と、GPSにも載らないスポットを案内してくれる旅人目線のもてなしに惚れ込みました。
ここには、かつて私が憧れた「人と人が出会い、旅がもっと面白くなる」ゲストハウス文化が息づいていたのです。
そんなある日、オーナーから
「島時間を引き継がないか?」
その言葉を聞いた瞬間、諦めていた夢が蘇りました。
港の目の前という絶好の立地。外資や投資目的の企業に買われる前に、この場所を守り、次の世代に繋げたい—そう強く思ったのです。
ここなら価格競争ではなく、旅人一人ひとりと向き合う宿ができる。
そう確信し、悩み抜いた末に引き継ぎを決意しました。
とはいえ、一個人での買い取りには大きな資金が必要です。
それでも再び蘇ったゲストハウスへの夢と、この島の原風景を未来に残したいという想いから、クラウドファンディングという形で皆さまに力を貸していただく決意をしました。
私が描く未来
- 島の自然や文化を守りながら、旅人にかけがえのない体験を届ける
- 価格競争に流されない“本物のゲストハウス文化”を次世代につなぐ
- 世界中から訪れる人々に「日本の端で見つけた宝物」を持ち帰ってもらう
西表島や八重山が好きな方、旅人文化に懐かしさを感じる方、日本の原風景を未来に残したいと思う方。
どうかこの挑戦を一緒に支えてください。
あなたの応援が、この島の景色とゲストハウス文化を未来へつなぎます。
最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。





